完母を目指した時期と、諦めた理由
💬 みぃの体験:完ミ切り替えで「夫が完全担当できる」ようになった
不妊治療を経てやっと授かった双子だったので、最初は「母乳育児をしたい」気持ちが強かったです。でも双子の需要に供給が追いつかず、混合を経て新生児を抜けた頃に完ミへ切り替えました。決め手は「夜間授乳を夫に完全に任せられる」という分担効果。罪悪感はゼロではなかったですが、自分が消耗しきって笑えなくなる前の判断としては、結果的に正解でした。
不妊治療を経てやっと授かった双子だったので、「母乳育児をしたい」という気持ちは人より強かったと思います。出産前に助産師さんに相談していたし、授乳クッションも買って準備していました。
でも現実は、退院直後から双子2人分の需要に供給が全然追いつかなかったんです。
直母(おっぱいを直接飲ませること)をしようとすると、双子それぞれに吸いついてもらう必要があります。比較的小さく生まれた双子は、そもそも吸う力が弱いことも多い。
1人あたり15〜20分かけて吸ってもらってもうまく飲めていなくて、その後ミルクを足す、という「授乳→搾乳→ミルク→消毒→片付け→授乳」のループが終わらない。
1セットに1時間かかって、それが1日8〜10回。
新生児期の体重測定で「母乳だけにこだわるより、しっかり飲んでもらうことが大事」と助産師さんに言ってもらえて、ちょっと救われました。
双子で完母は可能なのか:私の体験から思うこと
「双子を完母で育てている」という話は、ゼロではありません。SNSで見かけることもあります。ただし、私が感じた実感を正直に書くと、かなり難しい条件が重なったときに実現できることだと思っています。
まず、赤ちゃん側の条件として「2人とも吸う力がある」こと。37週以降の出生で体重が3kg近くあれば比較的飲める子が多いですが、早産や低体重出生だと吸いつきが弱くてそもそも直母がうまくできないことがある。
次に、ママ側の条件として「十分な量の母乳が出ること」。単純計算で1人の赤ちゃんの1日必要量の2倍を作り出す必要があります。
厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」を参考にすると、生後1ヶ月頃で1人あたり100〜140ml×6〜8回/日が目安なので、双子なら1日合計1,200〜2,000ml前後を分泌する必要がある計算。
これだけ分泌できるかどうかには個人差が大きいです。
もう1つ、「頻回授乳に付き合える環境」。完母を維持するには需要と供給のサイクルを崩さないことが必要で、夜間授乳を含めて3時間おきに授乳を続けることが基本です。双子の場合、これに付き合いながら他の育児タスクもこなすのは体力的に相当きつい。
私は新生児を抜けるまでの数週間、本当に頑張ったと思います。でもある夜、「もうミルクだけにしよう」と思ったときに感じたのは、罪悪感よりも安堵でした。これは私の話なので、あなたの状況とは全然違うと思いますが。
混合の数週間:どんな生活だったか
退院直後から新生児を抜けるまで、混合で育てていました。スケジュールはこんな感じです。
朝6時に起きると、まず1人目に直母(15分)→その間もう1人はバウンサーで待機→2人目に直母(15分)→1人目にミルク100ml→2人目にミルク100ml→2本分の哺乳瓶消毒→搾乳(20分)→哺乳瓶洗い→次の授乳タイム。
この間に掃除・洗濯・食事も挟まる。終わった頃には次の授乳時間が近づいている。
夜は夫と交代制をとっていたんですが、それでも私の担当分の夜中2時と5時の授乳は毎日でした。搾乳をサボると母乳量が落ちるので、夜中に搾乳もしていました。
「疲れた」という感覚を超えて、自分がロボットになったような感覚があった時期です。洗い物が終わらない・搾乳器のパーツが乾かない・哺乳瓶が足りない──こういう地味なストレスが積み重なっていました。
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新生児を抜けた頃に完ミへ切り替えた:正直な気持ち
切り替えの決め手は「夫に任せられるようになる」でした。完ミになれば、夜中の授乳を夫に全部任せることができる。そうすれば私が連続で4〜5時間眠れる日が週に数回くらい作れるかもしれない。
それともう1つ。搾乳をしなくてよくなると、手が空く時間が一気に増えるんです。授乳タイム中に哺乳瓶を2本持って同時に飲ませることができる(枕で固定して)。搾乳の時間がなくなる。洗い物は増えるけど、それ以外の拘束時間が減る。
切り替えた日の夜、夫に2時と5時の授乳を任せて朝まで眠ったとき、「ああ、これでよかったんだ」と思いました。翌朝、子どもたちの顔を見てちゃんと笑えた気がして。
母乳をやめることへの罪悪感は、ゼロではなかったです。でも、消耗した状態のまま育児を続けることへの不安のほうが大きかった。
これはあくまで私の場合の話です。完母で頑張っているお母さんたちの選択も、本当に尊敬します。どっちが正解という話じゃないんですよね。
完ミにして変わったこと・変わらなかったこと
変わったことは、まず何より夫が完全に担当できるようになったこと。授乳を夫婦で完全に分担できるようになって、夜間の交代制が本当に機能するようになりました。夫が「俺でもできる」という自信を持てたことで、育児への参加度が上がった気もします。
次に外出が楽になった。授乳室を探す必要がなくなる。熱湯持参でお湯を補充できれば、どこでも授乳できる。移動の自由度がぐっと上がりました。
変わらなかったことは、双子の絆と私との愛着形成。「完母じゃないと愛着が育まれない」という話を耳にしたことがあって、切り替える前はそれが怖かったです。
でも実際に切り替えてみると、ミルクを飲ませながら目を見て話しかける、肌に触れる、抱っこするという関係は何も変わりませんでした。
今も双子とのスキンシップは自然にできています。WHO・小児科学会の見解でも、愛着形成は授乳形態に依存しないとされています。
費用は増えました。ミルク代のリアルな金額については双子のミルク代、リアルにいくらかかった?で詳しく書いているので、準備を考えている方はそちらも参考にしてみてください。
同時授乳のやり方:完ミでも混合でも使えるコツ
完ミになってから発見したのが「同時授乳」のやり方です。授乳クッションに2人を横並びに乗せて、両手で2本の哺乳瓶を同時に持って飲ませます。または授乳クッションで体を固定して、哺乳瓶を枕などで支持して「自立させる」方法もあります。
同時授乳ができるようになると、1回の授乳タイムが20分で終わります(以前は1人ずつで計40分かかっていた)。これだけで1日に1〜2時間の余裕が生まれるので、同時授乳の習得はかなりおすすめです。
授乳クッションはサイズが大事で、双子の同時授乳に対応した「ツインナーシングピロー」や「Boppyツインピロー」などのワイドモデルが使いやすいです。普通サイズだと2人を乗せるには幅が足りないことが多いです。
混合のときは「先に直母→その後同時にミルク補充」という流れで、最後のミルクタイムだけ同時にやっていました。授乳クッションで2人固定するやり方は、混合でも使えます。
後から思うこと:完母・混合・完ミ、どれでもよかった
❌ NG:「完母じゃないと愛情不足」と自分を責める
「母乳が出ないのは私のせい」「ミルクだと栄養が劣る」「双子だから両方完母にしないと」——SNSで見た情報や周囲の声に追い詰められて、自分を責めながら授乳する。心が削れていくほど続けることがゴールになってしまう。
✅ OK:「自分と赤ちゃんが続けられる形」を選ぶ
完母・混合・完ミの優劣ではなく、「双子と自分の体力で持続できるか」を軸に決める。母乳量・睡眠時間・夫の協力・体調を総合して「続けられる形」を選んだ人は、結果としてメンタルが安定して双子の世話の質も上がる。粉ミルクは現代の栄養設計が優秀で、完ミでも子どもは元気に育ちます。
今、子どもたちは元気に育っています。完ミでも何の問題もなかったというのが正直な実感です。
ただ、完母にこだわる気持ちは全然否定しない。不妊治療を経てやっと授かった子だからこそ、「なんでも最善を尽くしたい」という気持ちは自然なものだと思うから。私も同じでした。
「双子はミルクが大変」とか「完ミだと費用が」とか、いろんな情報が飛び交っているけど、最終的には自分の体と生活と、赤ちゃんの状態に合わせて選ぶしかないんですよね。そこに正解はなくて、続けられることが大事なんだと思います。
私の場合の選択を書きましたが、この記事が「完ミにしようかどうか迷っている」誰かの参考になれば。あなたの選択を応援しています。